待ち望む機会もないのに

夢を見た。

 

ウェディングドレスを着た後輩を見て「綺麗だよ」と私が言う夢。

私もウェディングドレスを着ていて、後輩は喜びながら泣いていた。

 

現実にありそうなリアクション。

妙にリアルな夢である。

 

後輩はただただ美しくて可愛かった。水の中で揺れるオオカナダモの花のように幻想的で、かすみ草のブーケように美しかった。

世界の誰よりも綺麗だった。

 

 

これが現実だったなら、私は。

どうしようもなく幸せで充実した生活を送れるんだろうな。

「今 愛を誓ってしまえば一生自分の隣に心の底から大好きな人がいる生活が待っている」

そう思った私は

「2人だけの家で幸せそうに暮らそうよ」

と言った。

 

 

目が覚めた。

 

6時。スマホのアラームが嫌という程現実を見せてくる。

 

卒業したら別れる契約で付き合っているというのに、都合が良くて甘い夢を見た。